だから、わたしは。

..Chapter002,

　
「ハル、落ち着いて……」
「うるさい！　アキラはさ……アキラが、アタシをもう見ていないってわかったから、別れることに納得したの。嫌いになったわけじゃないの。アキラが好きな人と幸せになればいいわ、アタシはもっともっと素敵な人を見つけて幸せになればいいと思おうとしたの。別れたの、10月のアタマ。今は何月？　12月よ。そうやって自分に言い聞かせて気持ち落ち着けるまでに2カ月かかってんの。やっと学校へ来れるようになったの。それで学校へ来たら、その相手が仁科だって聞かされてさあ……幸せ願ったの、仁科だったなんて。落ち着けるかよ！　アタシはね、仁科さん。アタシは、あなたのことが大嫌いなの。あなたの存在と態度が気に入らなかったわ。むかついてたの。可愛いからってお澄まししてんじゃないわよ。ひとりぼっちでお友達が居なくて、ざまあみろって思ってたら、この仕打ち。こんなのアリかしら。信じられない……」