..Chapter004,

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   それからわたしたちは、しばらく無言だった。何を言っていいのかわからなかった。 『……結』 「なに?」 『俺、一回ハルカと話してくる』 「えっ、いいよ、そんな……わたし平気だし。耐えるし。安西さんよその高校行っちゃうし……」 『でも、だめだ。結は俺のせいで悩んでたのに、俺なにもしてやれないなんて嫌だ』 「……わかった」  彰くんはそういうと、眠いからと言って電話を切った。通話時間、2時間30分。わたしは携帯を閉じると流れるようにベッドに倒れこんだ。  
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