..Chapter004,

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   安西さんはククッ、と笑うと、わたしの耳元に顔をよせて、囁いた。 「土下座されたわよ。俺が悪かった、って。だから言ったわ。アタシ、まだあなたが好きよ、って」 「…………」 「それからこうも言った。今日だけで構わない、アタシをもう一度愛して頂戴、って」 「……それで……!」 「そのあとは本人に聞けばいいんじゃないかしら? その様子を見れば、なにも聞いていないみたいね」  
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