..Chapter005,

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「なんで……?」 「何で? か。面白いこと言うのね。そうね。せっかく黒女に入ったのに、外部の高校に行くのはどうかなあ、と思って考え直したの。お母様にも、反対されていたし。それに……大好きな大好きな結ちゃんが居るんですもの」  肩に手を乗せられて、わたしの心臓が大袈裟に跳ねた。逃げ出したくてたまらなくなる。 「……終わらないよ。アタシたち、同じ男を好きになった仲ですもんね。親友だよ、結ちゃん」 「…………」 「親友だったら、シェアしないとね。アタシが味わった絶望、あなたにも噛み締めて戴かなくっちゃ。終わらせない。それまでは、絶対……ね、ゆーいちゃん」  安西さんはふふふ、と微笑を漏らしながらささやいた。 「まだまだ足りないわよ、覚悟なさってね……。仲良くしましょうね、これからも、ずーっと」  
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