白峰家の双子

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  小鳥のさえずりによって目覚める朝…… なんてものは私、小宮山浩二の朝に存在しない。 この双子がいる限りは。 「コージっ!起こしに来てあげたわよ」 「ヒロ君……起きて」 右耳からは騒音が。 左耳には小さな声が。 この気味の悪い感覚で俺は目が覚めた。 「……紗織(サオリ)に花織(カオリ)かよ。朝からなんだ……」 俺の右側にいるのは双子の姉である白峰紗織。 背丈は普通より小柄で、金髪ツインテが大きな特徴だ。 ちなみに祖母が外国人らしく、金髪は祖母譲りらしい。 そして左側にいるのが妹の白峰花織。 こちらも祖母譲りの腰まで伸びた金髪で、前髪が目にかかっており少々陰鬱さを感じさせる。 まぁ顔立ちはそっくりな為にこの双子の違いを見分けるには髪型くらいしかないのだ。 後は俺の呼称。 紗織はコージ。 花織はヒロ君と呼ぶ。
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