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「雄輝(ユウキ)!お早う。ご飯出来たよ!」
僕は、妻の紗季(サキ)と同棲していた。
彼女の“お早う”で目を覚まし、彼女の作った朝食を食べて、会社へ行く。
それが、僕の日常だった。
「じゃあ、行ってきます。」
朝食を済まし、支度をして、鞄を手に取り家を出た。
その日は、暑くもなく寒くもない、丁度良い気温だった。
気持ちの良い朝日を浴び、気分は晴れ晴れしている…はずだった。
でも、何故か気分は晴れない。それどころか、この天気に合わず、胸騒ぎもした。
この時、妻のもとに戻っていればと後悔することを、僕はまだ知らない。
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