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目を閉じても君の浴衣姿が焼き付いていて、夏祭りの光景が頭から離れない
あの時
夏の夜空に花火が昇っていた時
隣に座っていた君の浴衣姿が、綿菓子が、タコ焼きさえも似合い過ぎていて
みとれていたら
夏の夜空から花火は消えていて
もう終わっちゃったんだ
そう気付いて
何もない夜空をしばらく見ていた
しばらく見ていたら
僕の右手に君の左手が重なって
来年も来ようね
そう呟いて
向こうを向いてしまった君の手をとって
家まで送るよ
君は笑って頷いて
固くなってる僕の手を引いた
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