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気付いたとき、そこは火の海になっていた。
さっきまで僕を狙っていた盗賊たちの姿はなかった。
その代わりに火の海のなかに盗賊たちとほぼ同じ人数の影が見えた。
それは盗賊たちが生きたまま焼き殺されている姿であるである。
死んで動かないはずの人間は焼かれると体の蛋白質が変質し縮まる。
それにより体が動く。
その姿はまさに死して尚生きて火の中で踊っているかの如く目に映った。
それは幼い僕にはまるで地獄のような風景だった。
そして僕は業火の中心で意識を失った。
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