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でも、お母さんにそんなこと言えるはずもない。小学校のときから、幼稚園のころからいじめられてた私。
もう、これ以上お母さんを悲しませたくなかった。心配をかけたくなかった。
それに私には、まだ幼い弟や妹だっているんだ。それくらいでくよくよしてられない。私が無事に中学を卒業しなければ、これから入学する弟たちにも影響するかもしれない。
「あ、ちかー!!」
『さゆ・・・!』
小暮さゆり(こぐれさゆり)は、私の一番の親友。ゴスロリだ好きだったり、少し変わった子。さゆりは、私が転校して来てから初めて出来た友達で、小学校のとき一番一緒にいた子だ。
「ちか、何組なん?」
『1組やったぁー。さゆは?』
「私は5組っちゃけど、めっちゃ離れたね・・・」
『嘘ー・・』
新しい友達が出来るまで、さゆりのクラスに遊びに行くにしても少し遠い。
『どのくらいの距離やろ・・・』
「4組の差があるしねぇ・・・」
いや、少しじゃない。私にとってはかなりの距離がある。少し泣きたくなる・・・。
『あっちゃんも5組やしな…』
「琴子は6組。祐季は3組やもんねー」
あっちゃんこと篠田愛里(しのだあいり)は、目がパッチリしてて可愛い女の子。優しくて、女子からも男子からも人気がある。小学校4年からの付き合いの友達だ。
華山琴子(はなやまことこ)は、少しぽっちゃりとした天真爛漫な女の子。すごい可愛くて、しかもイラストが上手だ。琴子とは小学3年からの付き合いになる。
八神祐季(やがみゆうき)は、ダンスがすごい上手で明るくて、サバサバした女の子。私みたいな暗いタイプにも、活発なタイプにも平等に接してくれる。祐季は愛里と同じ、4年からの付き合いだ。
皆、私の大好きな友達。
「なんで愛景だけそげん離れとるとー(泣」
『こっちがききたいよー(泣』
1組にしただけじゃ飽き足らず、仲の良い友達皆とクラスを引き離すなんて、やっぱり神様は何か私に恨みがあるみたいだ。
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