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『離れすぎやろー・・・』
「淋しかったら遊びに来い☆」
『うん、そうするね!』
「愛華、そろそろ教室・・」
『はぁい、またね、さゆ』
「うん、また☆」
保護者は体育館、新入生はそれぞれの教室に移動し始めた。私とさゆりも、自分の教室へ移動することにした。
にしても・・・何で1年生の教室4階なん!?
1年が最上階の教室。その下の階が2年で、その下が3年となっていた。まだ体力ついてないのに毎日4階まで上り下りするとなると結構ハードな生活を送らなきゃならない気がする。
そう思いにふけつつ、1年1組と書いてある教室の前にたどり着いた。
ここが、今日からの私達が勉強する場所なんだ・・・。
緊張しながらもドアを開けてみる。最悪なことに、最初に目に入ったのが嘉山だった。
うっわ、最悪・・・。
「俺、嘉山徹ー」
「俺は小木達也、宜しく」
席は、出席番号順で・・・。私の席は嘉山の隣だった。席替えがあるまで嘉山の隣なんだと思うと、なんかすごい泣きたくなった。
「あ!!」
嘉山が何か思い出したように声を出した。そして、私を指差しながら・・・
「コイツのことはキチガイって呼んでいいぜー(笑」
「あはは!!(笑」
「それかー、ガイジね(笑」
―ズキッ
やっぱり・・・中学にあがっても嘉山は何も変わってなかった。当たり前だけど。
何で・・・アンタなんかにそんなこと言われなきゃいけないの?
私、アンタになんかした?
何で・・・まだ関わったこともない小木君にまで、馬鹿にしたように笑われなきゃいけないの?
『っ―・・・』
こぼれそうな涙を必死に堪えた。
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