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「四月一日~、お酒とそのお酒に合うおつまみもね」
「わぁッ!?いつ気づいたんですか!!」
「早めにね、四月一日。さくら子ちゃんがいるんだから。あ、後さくら子ちゃんにはオレンジジュースを」
それを聞いた四月一日は台所に向かったようだ。
「あら、そんなに不貞腐れてどうしたの?さくら子ちゃん」
上品に煙管を吸い、そして真っ赤な唇から洩れる煙はまるで妖艶で綺麗..
「そのさくら子ちゃんって言うの止めてくれないかな!!あんたに言われるとムカつくんだけど」
「可愛いじゃない」
「それにオレンジジュースって、馬鹿にしてるでしょ!お酒ぐらい飲めるしッ!!」
「貴女にはまだ早い」
言い返そうとした時、四月一日が帰ってきたので言えなかった。
「ユウコさん、用意しました」
「ありがと、四月一日」
そう言って、すぐさまお酒を飲んだ。
コクッ、コクッ…。
「あの、お客様はこちらでいいですか?」
「え?…あぁ、ありがとうね」
四月一日に微笑みかけて言った。
彼は悪くないから。
そう、彼は望んで悪い事をしたのではないから…。
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