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町がB・Dに襲われたあの日、私は町の人達を逃がす為に一人立ち向かった。
無論どんなに鍛錬していても、市民宝石の私が敵う筈はなく。
私に振りかざされた刃を受けたのは、
真っ先に逃がした姉だった。
「…あなたなんかに、私の原動力を渡す位なら」
自分が助からない事を悟った姉さんは…
「…姉、さ」
「…ごめんね、灯里」
最期に姉が見せたのは、
いつもと変わらない、優しい笑顔だった。
―その後町を襲ったB・Dを全員倒せたのは、姉が私にくれた原動力のおかげに他ならない。
姉がB・Dの十字架のネックレスを逃げた後も付けていたのは、自分の戒め、罪の証として持っていたらしい。
生きて償うつもりだったと聞かされた。
死んだら何もできないから、死は終わりだからと。
私は
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