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2085年
夏
―第三区画第三高等学校―
都内の北側には十数年前に計画された『緑化都市建造計画』により自然豊かな街が広がっている。
そんな中に高等学校が一カ所在るのである。
「しかし、暑いなぁ~」
一人の男子学生がタオルで汗を拭いていた。
その隣の赤毛の女の子は団扇を片手にカップジュースを飲んでいた。
「こら、アスカ一人だけ飲んでるな」
そんな彼女を軽く拳で小突くメガネをかけた少女の三人が居た。
「痛いなぁ~……だって暑いんだもん」
「あんたねぇこの都大会は三年最後の大会だよ
毎年良いとこまで行って結局メンテナンス不足のマシン不調で失格……」
「整備難しいんだもん!」
「は?アスカそれでもフレ研(フレーム研究部)のエース?」
「操縦は誰にも負けない自信はあるんだけどな……」
アスカは夕暮れ時の校庭であるものを見上げた。
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