表と裏~現実と非現実~

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建物中へと侵入した少年は警備員の目を盗み政治家のいるであろう部屋へと進んでいく 「ここだな………」 少年はついに政治家のいる部屋にたどり着く 少年は手袋をはめてドアノブに手をかける そしてゆっくりとドアノブをまわす 扉は鍵がかかっておらず部屋の中へ難なく侵入することができたようだ 「………無用心」 少年は扉の鍵を閉め政治家の寝ているベットへと歩き出す 「スゥ………スゥ………」 ベットでは政治家がすやすやと眠っていた 「対象を確認」 少年はその左右違った色をした独特の目で政治家を睨む 「………」 少年は無言のまま腰につけたホルダーから所々装飾の施された漆黒の銃を取り出す 「わりぃな………」 銃口を政治家の眉間へと向ける 「地獄で寝てろ」 ドォンッ!! ビチャッビチャッ 辺りに政治家の鮮血が飛び散る 少年の顔や服にも鮮血が飛び散り少年を赤く染め上る 少年は政治家の胸に顔を近づける 「………心臓停止、対象の死亡を確認」 少年は顔を政治家の胸から離す 「なんだ今の音は!?」 扉の向こうから先ほどの音を聞きつけた警備員の声が聞こえる少年は腰に差した刀を抜く 刀にも銃と同じような装飾が施されていた 少年は刀で窓ガラスを破壊する とそこから飛び降り姿を消した……… ドガッ!! 「―――さん!!いったいなにがあ………」 扉を破り駆けつけた警備員が見たものは 辺りに散らばった窓ガラスと……… 血を流して死んでいる政治家の姿だけであった………
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