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皆は居間から去っていき、俺とフルだけが部屋に残された。少し寂しい気もする。
「俺が居ない時に何かあったか?」
「……寂しかった」
「そういうことじゃなくてだな……。まあ、いいか」
「もうどこにも行かない・・・…?」
フルは不安そうに俺に抱きつき、問いかけてきた。
フルの小さな体は震えていた。
「ああ、もうどこにも行かないよ」
フルを抱きしめ返してやり、頭をなでてやる。
「本当……?」
「ああ。本当だ」
「よかった……」
フルの震えはとまり、安堵を浮かべているようだった。
「ただいまー!」
「今帰ったにゃー」
玄関の方から懐かしい声が聞こえた。
レイアとアイだろう。足跡がこちらに向かっているのが聞こえた。
「チッ……良いところに……」
「お前そんなキャラだっけ……?」
「寂しかったから……」
(何の関係が……)
「離れたくないけど……」
名残惜しそうにフルは俺から離れた。
離れると同時にレイアとアイが入ってき、危ないところであった。
「あれ?ハンター……?」
「ご主人……」
「おう。ただいま」
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