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茶化す源三郎に言い返し、二人は広間へ向かった。 途中後ろから軽い足音が聞こえ、弾んだ声で真生達を呼び止める。 「あっ、真生ちゃんおはよ~。 今日も可愛いね~。」 「おはようございます。 平助君のが可愛いですよ。」 苦笑いで答えるが、確かに微笑みはしゃぐその姿は純朴にしか見えない。 <藤堂 平助> 八番隊組長を担い新八等と共に四天王として名を馳せ、その勇猛振りから魁先生の異名を背負っていた。 しかし目的の為に自分の容貌を利用する術もしっかり心得ている。 真生は案の定完全に騙されていて、平助は彼女の顔を覗き込むと笑みを深めた。
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