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騰「ほらっ、そんな顔してたらあいつが心配するぜ? 笑えって。」 頬を引っ張り無理矢理笑顔を作らされながら、 組の中で唯一友と呼んでくれた彼の事を思い出す。 儚げな笑顔が印象的で、ともすれば巷の遊女よりも男達を虜に出来る程の色気が備わっていた。 しかし、新八を慕っていた惣三郎は、何処か無邪気で同年代の少年と変わらない。 真生はそんな惣三郎が大好きで、彼も真生の好意に全力で応えていた。 だが、過去に惣三郎を慰み物にしていた隊士達が、刺客を頼み斬殺する。 彼等は長州と繋がっていたのが分かり、既に幹部の手で粛清されていた。
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