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ピンポンパンポーン♪
〔1年4組瑞城空海。至急職員室に来い。
1年4組瑞城空海。今すぐだ。さっさと来い。〕
今までザワついていた教室が、その放送によって水を打ったように静まった。
「今の放送の声って……」
「あぁ、水嶋の野郎だ」
俺の両隣にいた多田啓悟(タダ ケイゴ)と日高琉(ヒダカ リュウ)が確認し合う。
「はぁ……。また説教か?」
俺にとって呼び出しは日常茶飯事だったから、特に気にせずに席を立った。
すると、琉に呼び止められ、俺は歩みを止めた。
「あっ、空海。俺等も行く。
一回水嶋の野郎には文句言ってやろうと思ってたんだ」
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