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はじめて、おれたちを「かわいい」といったこのひとは、おおはらというらしい。
おおはらさんに、はんぶんじょうだんでいってみた、「いぬとりすだとおもって、アンタのいえでおれたちをかってよ」って。
「飼う…ねえ。じゃあさ、」
「おいらの子供にならない?」
なんていうおおはらさんはマジでびょういんいったほうがいいとおもう。
(…うれしいなんて、おもってません、よ。)
でもしょうたがうれしそうだったから、なまえしかしらないこのひとに、かわれてあげることにした。
◎
「って事で、おいらの息子!」
「ええええ!浮気いいいい!?」
「違うってば、今説明したばっかじゃん」
「だって信じられないもん!」
「信じてよ~第一、賢がいるのに浮気なんてするわけないだろ?」
「ま、まぁ、そうだけど…」
こうえんからあるいてすぐにあるマンション。「ここがきょうからきみたちのおうちだよ~」っていわれてはいったけど。
てっきりおおはらさんはひとりぐらしかとおもってたら、どうやらこいびとがいるようで。(いや、おとこだけど)
エプロンにおたまをもった、ちょうしんのおとこのひとは、うわきだー!さとるのばかあああ!とかギャーギャーうるさい、いまようやくいちだんらくしたみたいだけど、アンタらのせいで、しょうたなきそうなんですけど。
じぶんよりもおおきなしっぽをぎゅうっとだきしめてる。みみもぷるぷるしてて、か、かわいい!
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