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「……ヤダなぁ。今まで健太を恋愛対象でみたことなんて一度もないよ! ただの友達だってば」
「でも、塚原君は夏実のことが好きかもしれないでしょ?」
香絵は夏実の目を真っすぐに見て聞く。
「それは無い! 一緒に居れば分かるもん」
「……じゃあ夏実、応援してくれるの?」
「もちろん!」
「良かったじゃん香絵!」
「ホント、私たちも応援するからさ!」
典子と舞に言われ、香絵は嬉しそうに笑いながら、涙目になった。
「ヤダ、涙ぐんでるよこの子ぉ」
4人はいつまでもキャアキャアと騒いでいた。
「うっせぇな~、女子」
雑巾サッカーをしていた石田がボソッと言うと、真もチラリと顔を向け、賑やかな輪の中、ただ笑っている夏実が目にとまった。
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