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「じゃあ、付き合ってもらったんで、飯おごっちゃる」
CDショップを出て、並んで歩きながら言う健太に、夏実は笑んだ。
「へぇー、じゃあ、ステーキで」
「ブー」
「じゃあ、遠慮してお寿司で」
「ブッブー」
「えー、じゃあハンバーガーで」
「ブッブッブー・・・えっ?」
「イヒヒ」
「にゃろぅ」
健太は夏実の頭をグシャグシャっと撫でた。
「やめてよー」
健太は髪を撫でながら、そのロングの毛先に触れる。
「夏実の髪っていいよな。クルンってなってて」
「ハハハ、クルンって何ー?」
健太の表現が可笑しくてキャハハと声を上げて笑う。
「ねぇ、ちょっとアレ見て……」
その時、離れた場所から2人を見つけたのは舞だった。
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