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舞の視線の先に目を向けた典子と香絵は、健太が夏実の髪に触れている所を見て一気に顔を強ばらせた。
「信じらんない! ただの友達って言ってたくせに」
「香絵の気持ち知ってんのにヒドイ!」
典子と舞の言葉に、香絵の目に涙が溜まる。典子と舞は香絵の肩を抱きながら、笑顔の夏実を睨みつけた。
「もう、髪がぐちゃぐちゃになるから止めてよー」
夏実は健太から逃げる様に前に進んだ。
「チェーッ褒めてんのにさ。でも俺、本当はショートの子がタイプだけど」
「へぇ……じゃあ香絵みたいな?」
「かえ?」
「山内香絵。教科書借りたでしょう?」
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