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真が教室のドアを開けた瞬間、中央に固まった女子達が、一斉にこちらを見て、すぐにまた体を返してコソコソと話し出した。
席に着いた真の元に奥野がやってくる。
「よお……今日もギリギリ間に合ったな」
「時計がちゃんと動いてたからな」
鞄を机の脇にかけた真は、チラリと中央の女子達を見遣る。
「なんか異様だろ?」
奥野が微苦笑したとき、始業ベルと同時に後ろのドアから夏実が現れた。
その瞬間、一斉に夏実を見た女子達はシーンと静まり返り、方々の自分の席へ散っていった。
「うわー静かぁー」
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