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1時間目が終わって、夏実は香絵の席へと向かう。
「香絵、メモ届かなかった?」
「……」
「香絵?」
夏実の話しが耳に届いていないかの様に、教科書を準備している香絵の元に典子と舞がやってきた。
「香絵、次理科室に移動だって、行こう」
「うん」
「待って! 私も一緒に行く」
夏実は自分の席に戻って教科書を取り出して振り向いたが、そこに3人の姿は既に無かった。
急いで後を追うが、3人を見つけることができないまま、理科室に着いてしまった。
始業ベルと同時に、3人が談笑しながら理科室に入ってきてそれぞれ席に着いたのを、夏実はぼんやりと見つめた。
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