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一番に典子が夏実の前に踏み出て更に睨みつける。
「分かってない様だから、教えてあげるけど私たち、金曜日見たんだよね――」
「何?」
夏実には全く見当が付かず、ただ、典子たちが怒っているのだけはその顔からして理解できた。
「あんたが、塚原とデートしている所をだよ!」
「あ……。あれはデートとかじゃなくて――」
「言い訳なんていいから!」
典子は夏実の言葉を強く遮った。
「香絵が塚原のこと好きだって聞いたばかりで、応援するとまで言ったよね?それなのにコソコソと隠れて会って――どんな気持ちで香絵が見たか判る?」
夏実が香絵を見ると、香絵は涙目で俯いていた。
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