4.悪意の力

2/9
221人が本棚に入れています
本棚に追加
/215ページ
 典子は、家政科のクラスの入った校舎へと来ていた。 「あれ、典子じゃん」  そこに、数人の仲間を連れた茶髪の岡野瑞江(オカノミズエ)がやってきた。瑞江と典子は同じ中学の知り合いだった。 「ちょっと相談があるの」 「うん?」 「うちのクラスに生意気な女が居てさ――」  その話しのくだりで、瑞江が顔つきが鋭く変わっていくのを、典子は心でほくそ笑んで見つめた。 .
/215ページ

最初のコメントを投稿しよう!