平々凡々

3/4
前へ
/28ページ
次へ
格差がどうして新聞配達へと繋がるのか。 それは言うまでもなく、僕が平民だからだ。 両親は、僕の学費の為に夜遅くまで身を粉にして働き、ぼろぼろになった手と目の下にある隈を隠すために、父は新聞を読み、母は食材の買い物に出かける朝が続いている。 そんな両親に感謝して、少しでも生活費の足しになればと、新聞を配る次第だ。 両親は学業に専念すべきだと言ってくれたが、僕は足腰を鍛える為だと言い張った。 事実、僕の脚は以前と比べて逞しくなったとよく言われるようになった。 その上(とは言っても、おまけみたいな物だが)、地図を読むのがとても得意になり、ギルドの依頼の際や迷い子がいた時などに役立っている。 何が言いたいのかというと… あれ、なんだっけ?
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

97人が本棚に入れています
本棚に追加