平和な時

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「なんだよ。あいつのこと好きになったのか?」 ニヤニヤしながらコソコソ聞いてくる三上。目線はあの真面目生徒。あの真面目生徒のことを言ってるんだろう 今は3人しかいない教室だし、静かだから真面目生徒に聞こえてないだろうか…誤解されたら面倒だ だが真面目生徒は本を読んだままでぴくりとも動かない。気付いてないのか?耳が悪いのか…まぁそう言うことにしとこう 「ありえない」 そうオレが答えると三上は大きなため息をついた。何かウザイな…こいつにため息つかれると… 「やっぱそうだよなぁ…。中野はそういう奴だもんな。仕方ない!つまらない中野にはあいつを教えてやろう」 何か上から目線だし…ウザイなこいつ…。しかも教えてくれなくて良いんだけど…。三上はどっからか生徒手帳を取出しパラパラと捲る 「あいつは 彼方暗名(カナタアンナ)って奴で…変わった名前だよな。ま、おいといて…誕生日は不明。身長159センチ。親は父親だけ。学校ではいっつも本を読んでいて誰とも話さない謎の女…だってさ」 三上は謎の女とかいっときながらここまで分かるってオレには若干凄いと思うんだけど
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