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?「おい、起きろ」
すぐ近くから声が聞こえる。背中の方には地面の感触。
?「幸せそうに寝てないでいい加減に、起きろっ!」
バシィィン!
?「ふぶぅぇ!?」
頬を思いっきりはたかれた。
?「やっと起きたか」
叩かれた頬をさすりながら、目の前に立っている少女を見る。
白い長髪か所々に赤いリボンで結ばれている。上はワイシャツらしいものを着ており、赤色のもんぺみたいなものを履いている。
?「…ったく、なんでこんな所に人間が寝ているんだ、最近の竹林は物騒だってあれほど言いに行ったのに…」
ブツブツと喋りながら起き上がるのを手伝う謎の少女。
?「ありがとう」
?「良いってことよ。でも…こんなとこで寝てるなんておまえ、まさか妖怪か?」
?「えっ?妖怪?」
聞き返すと、今度は変な顔をされた。
?「…なんだい、あ、じゃおまえ、ここがどこだか知らない…のか?」
?「いや、全然」
どこかと聞かれて回りを見渡せば、竹ばかり。良いタケノコが採れそうだ。
?「…じゃあ、お前は外来人か。はぁ、なるほど。道理でこんな格好で寝ているのか…」
?「…え?が、外来人?」
次々と頭の仲では疑問が浮かんでいた。妖怪…?外来人…?
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