Prologue

2/2
32人が本棚に入れています
本棚に追加
/56ページ
貴方は、信じますか? 信じてますか? トイレの花子さん。 俺は正直、自分の目でみたモノ以外は、信じることはまずない。 だが俺はこの夏、みてしまった。 多分おそらくきっと…… あの性格の悪さなど抜いて…… アイツはトイレの花子さんという存在だ。 「発狂した母親に追いかけられた少女が、学校のトイレの奥から3番目の個室に隠れたが、結局殺害されてしまった」 「戦時中、かくれんぼが大好きだった少女が、学校内のトイレの個室に隠れていたところ、校舎が空襲を受け、逃げ遅れて死亡した」 「休日の学校に遊びに来ていた少女が変質者に追われ、トイレの3番目の個室に隠れたが見つかって殺害された」 「生前、父親に虐待を受けた少女の霊で、おかっぱ頭はその時の傷を隠すため」 「福島県の図書館の窓から落ちて死んだ少女の霊」 埼玉県のある学校のゴミ捨て場、または東京都のある学校の体育館の裏に花子さんの墓があるとの説もある。 また「柿の木から柿をもいで老人ホームに届けていた少女が、交通事故で死んだ後に霊となってその木の上に住み着いた」、という「柿の木の上の花子さん」という話も伝わる。 霊となる前の生前の人物像については、本名は長谷川花子で1879年生まれ、牛乳が嫌いで白系の色も嫌い、赤系と青系の色が好き、学校では卓球部に所属、花粉症などの情報がある。 ………以上すべてウィキペディアによるデータだが俺はこんなもん信じない。 ただヤツは……… ヤツは……… 俺にとってヤツは この平凡だった生活を こんなにも簡単に 変えてしまえるやつであり…… そんな悲惨なモンで死んだとは思えないほど 冷たくてツンツンしてて たまにデレる 何故か現在でいう ツンデレ的存在だ…… ………まあ、そんな生温いもんではないが。 とりあえずコレは…… 俺の苦労話である……。  
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!