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血管に血液が流れる、その摩擦を感じるような全身の違和感を覚えたと思ったら、案の定転移装置がバグって想像もしない所に放り出されていた。転移するべき場所はこんな鼻先も見えない真っ暗闇ではなかったはずだ。もうそろそろこの装置もポンコツだから買い換えようと思いつつ、放っておいたら見事にこのザマ。全く情けない。
さて、ここはどこだろう。光といえば装置の文字盤の明かりだけ。それも今消した。どんな状況か分からないから、最大限に注意を払う必要がある。誰かに居場所を悟られたら殺されるような状況だったら、明かりをつけるべきではない。舌打ちをしたいのも抑える。
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