sugar time

歓待

装置はエラーを訴えている。
エラーコードは8116。自動修復不可能により外部と通信して修復コードを得る必要あり。
修復コードの取得には時間がかかる場合が多いが、果たして今回は何時間かかるやら。

そもそも今は何時だ。装置には時計機能は搭載されていない。転移先での時間は色々で、朝の場所から転移して夜の場所に着くなんてザラ、時計なぞあっても意味ないからだ。

この部屋には一切時計がない。
窓もない。
時間が分からない。

時計が無くても平気なのかと少女に尋ねたら、「時計？あの、時間を示すもののこと？時計なんていらないわ、だっていつでもおやつの時間だもの」と返された。

エラー復旧まですることもない。『お客様』として迎えられるまま、俺は少女が小さいテーブルに並べるお菓子や紅茶をいただいていた。