∫おつかい∫

21/23
前へ
/300ページ
次へ
カランカラン ロメル「ん?」 既に店は閉まっているはずだが、扉が開く音。ロメルとネメラが扉の方を見ると 「おぉい、ネメラはいるかぁ?」 扉から男性が入ってきたようだ。しかもネメラの名を呼ぶことから知り合いのようだ ネメラ「あら、サムラ?私はいるわよぉ」 「おっ、奥にいたか。指示された通りに密猟者どもを取っ捕まえて、国際自然保護団体に送ってきたぞ」 ネメラ「ふふ、ありがとうね。サムラ」 この男性、ネメラが通信機で会話をしていたサムラであった。頼まれた事が終わり、伝えに来たようだ。ロメルはサムラと初対面であり、ただ見ていたが ルルイ「っ❗」 テクテク ロメル「ルルイ?」 席に座っていたルルイが立ち上がりサムラに近寄った。何故なら ルルイ[貴方はハサの葉を売っていた人ですよね?] サムラ「ルルイちゃん、先振りだな」 このサムラはルルイのおつかい時にハサの葉を買った店の人だったのだ。サムラは紙を常備してなかったため、手を軽く上げて微笑んだ。それだけでもルルイは笑顔になった。と、直ぐにサムラはネメラの方へ顔を向けた サムラ「ったく、それよか相変わらず面倒事を俺に頼むなよな。それと、さっさと金を返しやがれ」 ネメラ「あらあら~年を取ると物忘れが~」 サムラ「25の女が老婆のような台詞を言うな。まだ若いくせに」 ネメラ「あら、嬉しいわ~」 サムラ「はぁ、つくづく面倒くさい奴だな」 ネメラとサムラは軽く会話を弾めた。ロメル達はただその光景を眺めているだけだった
/300ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加