パロディ

演習 プラティ対プレコ

　プレコが仕掛けたブービートラップを解析してみた。
　中に仕掛けられてた銃は仏国MATのM49サブマシンガンだった。
　非力な拳銃弾でも長い銃身と３２発、撃ち込む事で確実に暗殺するとでも言いたいみたい。
　３２発全部が当たるとは思えないけれども成功してれば上司の頭に何発もの銃弾が当たる事になる。

　引き金はリモコンに連動したモーターで引く仕組みで、長靴から銃口が出ない様に靴底に穴を空けて、そこからグリップを出して、そのグリップは地面に穴を掘って隠していた。勿論ストックは縮めていた。

　ただプレコは決定的なミスを犯していた。
　この銃は弾倉を装着したまま折り畳める。
　長靴に入れる為に、それをしていた。

　そんな状態で撃てる訳がない。

「バカ？」

　私は一人で、そう呟いた。
　マカロフの安全装置の方向を間違えたりしてるあたり触った事のない銃の操作は極端に苦手みたい。
　いやマカロフの件はとにかく今回のは酷い。

　それより次は、どんな方法で襲って来るだろう？
　ボディーガードが居る限り接近して襲う事は無さそう。
　いや上司にBB弾を撃ち込むなりすればプレコの勝ち。
　別に逃げる事を考えなくて良いのは、ただの遊びに近い勝負と言う感じがする。