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「で、プラティ。プレコは、どう襲って来ると思う?」
上司は、そんな事を聞いて来た。
ボディーガードが暗殺者の情報を手に入れられる訳が無いのに。
「ボディーガードが付いてるなら狙撃ではないでしょうか」
一応、答える。
今度はボディーガードのAが質問する。
「プレコとか言う豚娘は、あの新人訓練プログラムを受けてから入隊したんだよな?」
上司が答える。
「受けてないよ」
私は反射的に質問する。今まで新人用の訓練も受けたと思っていた。
「なぜですか?」
「だってマフィアで訓練したから」
この上司の適当さよりもプレコが、あの訓練を受けてない事に怒りを覚えた。
軍の新人用の訓練は地獄だった。
そこで私は隠していたドーナッツを教官に見つかり私以外の訓練生が腕立て伏せをすると言う今では考えられない失敗をしていた。
それ位、その訓練で私の精神は変になっていた。
内容は、まず訓練施設に入ると頭を無造作にバリカンで刈られる。
そして教官に会ったその日に訓練生は全員、変なあだ名を付けられた。私は太ってないのに「微笑みデブ」と呼ばれた。
そこまでは覚悟していた。
ただトイレに仕切りが無い時は驚いた。
教官に女子トイレはどかか聞くと
「俺の便所をどうする気だ」
と罵られた。
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