水の街

4/24
前へ
/181ページ
次へ
広場には人だかりができていた。グスタは175センチと、そう低くない身長だが、流石に人だかりの向こう側は見えない。 「飛翔」 グスタが呟くと僅かに風が足元に纏われ、地面から20センチ程グスタは浮き上がった。なんでもない一般的な魔法であるから、周りは気にしない。そうしてグスタは芸を見ることに成功した。 「さあさあ、お次は華麗に舞う水の妖精、我らが踊り子カルメーラ!」 座長らしい割腹の良い中年の男が陽気に言ったと同時に、カルメーラは登場した。
/181ページ

最初のコメントを投稿しよう!

50人が本棚に入れています
本棚に追加