count2

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「大丈夫ですか?」 私は、そんな二人を見送りながら、もたれかかる生徒の前まで走る 「……………あんた、だれ?」 なんとか目を開けると、そう説いてきた 「…………誰でもございません どこか怪我などしてますか?」 「……………ねぇ、 身体中だりぃだけだ……………」 彼は、そういうと、ゆっくり目蓋を閉じる (やはり、糸に絡まれた身体は根を上げていたか……………) 私は、目を細めながら、内心そう呟く 普通なら見えないが、より強い念や力によって発せられた言葉は、黒い蜘蛛の糸に身を変えて、何重にもその相手に絡む 「《…………言の力よ この者に絡み付く“糸”を切り離し給え…………》」 目蓋を閉じた彼の額に、右手の人差し指と中指をそっと近付け、小さく唱える すると、幾重にも絡まっていた糸が、シュルリと解け始め、跡形もなく消えて行く (あの人、かなり強力な言霊を使っていた 自分で気付けないのは、痛いわね) 完全に無くなったのを確認しながら、内心思う
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