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「失礼いたします
美姫様をお連れいたしました」
男性は、お辞儀をしながら話しかける
中には、白髪が少し混じったオールバックの、細長い眼鏡をかけた中年的男性が、大きな椅子に腰掛け書類を眺めていた
「ご苦労
入りなさい」
「はい、失礼いたします」
私は、促され、ゆっくり中に入っていく
一緒に来た男性は、そのままどこかへと行ってしまった
「よく来たね?
疲れただろう?腰掛けなさい」
書類を離すと、立ち上がって腰掛ける場所に手のひらを向ける
私は、それに従ってゆっくり腰掛けた
「何か飲み物を出そう
好みは?」
「え、と、
あの、………では緑茶を………」
急に言われて、たどたどしい言い方で応える
「緑茶か?
若い者にしては珍しい」
男性はそう言い放つと備え付けの電話でどこかへ連絡をして、注文をした
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