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奈美とは何の進展もなく時は過ぎ、快斗は進学するか悩んでいた。
そして思い切って奈美に話し掛けた。
「あのさ、俺、進学で悩んでるんだ…行くなら地元の大学希望なんだけど…これといってやりたい事もないし…」
返事を期待していた訳ではなかったが、意外にも奈美は目を見て話してくれた。
「私は、曖昧な考えなら進学は辞めて就職するべきだと思います。」
そう言うと、洗い物を始めた。
俺は当たり前の事をハッキリ言われて恥ずかしくなった。
同調した答えは場を盛り上げるかもしれないが、結局、何の解決にもならない。
それが分かっていながら俺は…
しばらく気まずい沈黙が続いたが、それを修復する術を思い付かなかった。
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