一目惚れ

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11時半に約束の場所へ到着した。 彼はまだ来ていない。待ってる時間が何故か楽しい。 ニヤける顔を必死に押さえながら下を向く。すると… 「こんにちは。随分待ったんじゃない?遅くなってごめんね。」 顔を覚えててくれたんだ! 私の胸の高鳴りは最高潮に達した。 どうして彼はこんなに私の心を掴んで来るの!と一人、心の中で叫んだ。私は 「そんなに待ってないです。待ち時間も楽しかったし。」 そう言う私に彼は 「そうなんだ。そんな風に言ってもらえると嬉しいよ。ありがとう。さて、何を食べる?あっ、俺、熊本人なんだ。だからラーメン食べたいんだけど…イヤだよね?」 私は即答で 「快斗さんと一緒なら何でもたべますっ!」 彼はまた爆笑した。 笑われてばかりの自分が少し恥ずかしくなった。 けど彼はその度優しくなる。 「そんな嬉しい事言ってもらえるなんて光栄だよ。本当にありがとう。」
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