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放課後。洋菓子店(日和宅)にて、集まっている中学時代の同級生三人。
愛莉:しかし、相変わらず、仲いいというか、皆川にべったりなの?日和は。
日和:ちがうよ!?あれからちょっとはりおくん離れしたんだよ?
愛莉:ちょっとだけでしょうが…いい加減に幼なじみ離れしなさい。
有理子:まぁまぁ。確かにひよちゃんは理苑くん大好きだよね。いつからの付き合いだっけ?
日和:五歳くらいからかな。フランスからこっちにすむようになってすぐ会ったの。
愛莉:んでいじめられてたのを助けてもらって、それ以来懐いてるんでしょ。
日和:うん。
愛莉:…うん。って。あたしらもう高三だよ?
日和:だから?
愛莉:…ごめん有理子。交替して。
有理子:えっとね?年ごろの青少年が幼なじみにそこまでべったりなのはどうかなって言う…だいたい、ひよちゃん、最近告白されたってひなたくん言ってたけど、それはどうなの?
日和:知らない人だから断ったよ。それから、学校で会ったけど。
愛莉:同じ学校の人?あれ日和って女子校じゃ…じゃあ女子にコクられたってこと?
日和:ううん、うちの学校去年から共学になったの。だから、男子の人もいるよ。
愛莉:…じゃ、年下にコクられたんだ。
有理子:じゃあ、理苑くん大慌てじゃない?ていうか理苑くんを倒さないとひよちゃんと付き合えなさそう。
愛莉:あーわかるわかる。ひよこと付き合うならオレを倒してからにしろー。とか?
ケーキをトレイを乗せた黒髪の青年が後ろから割って入る。
ハイネ:ちなみにアレの後にはオレがいるので日和ちゃんとはなかなか付き合えないよー。はい、サービス。新作のホットピーチタルトだよー。
有理子:ハイネさん。なんかすいません。
ハイネ:いや、いいよ、これ試作品だから。食べて感想を聞かせてほしいな。ちなみにタルトタタンをイメージして作ってみたんだけど。
日和:これ、時期的に桃はいいと思うけど、冷たいほうがいいよ。あとカスタードじゃなくてフロマージュにしたほうが…
ハイネ:やっぱ甘すぎたかー…じゃ、改良してみるわ。
有理子:ひよちゃんがすごく的確な事を…
愛莉:水を得た魚…って言うかさえずるひよこっていうか…
乱暴にドアを開けて帰宅した陽向。
陽向:日和ー!!なんか大変!!理苑が女の子と歩いてた!?
愛莉:…へ?
有理子:えぇ!?
ハイネ:…へぇー?
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