始まりの靴

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「東…どした?」 倉橋が話し掛けるも、返事は無い。 仕方ないので、東の目線の先にある携帯電話を、悪いと思いながらも覗き込む事にする。 内容を見て、「あぁ、なるほど」と納得した。 《好きなタイプ? やっぱり、スポーツやってる人かな?(^_^;) あ!野球とか良いと思うよ? 私の弟も、野球やってるし…。 東君は、何かスポーツやってないの?(*^-')ノ》 「あっはっはっは! 東、残念だったな!ここ野球部無くて」 倉橋は机をバンバン叩いて、思いっきり笑ってやった。 今までやられた分を、返すかのごとく…。 すると東が手を伸ばし、倉橋の胸倉を掴んだ。 その目には涙が溜まり、それでも倉橋を睨めつけ、一言こう言うのだった。 「野球部……作る…」
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