☆15話☆

3/9
622人が本棚に入れています
本棚に追加
/187ページ
お互い無言のまま歩く。 「…乗って」 「この車、チィ兄ちゃんの?」 「クスッ、そうだよ。中古だけどな」 助手席に案内され座った。 エンジンがかかり、進み始める車。 運転するチィ兄ちゃんの横顔。 ハンドルを握る右手。 そして、左手はしっかりと私の手を掴んでいた。 「違うな~。手、パァにしてくれるか?」 私は、首を傾げ手を開いた。 「これでいい?」 自然と手を重ね合わせ、指を絡ませた。 .
/187ページ

最初のコメントを投稿しよう!