32人が本棚に入れています
本棚に追加
「行方、不明?それってどういう…。」
「そのまんまだよ…。この『ヒトリかくれんぼ』は、妹から聞いたの。そしたら、一緒にやろうって…。」
「それ、やったの?」いつも話を聞いていない康彦が聞いた。
「うん…。最初、私からねって言われて…。」
「その後って…まさか…。」私は、声を震わせながら言った。
「うん…。結局帰って来なかった。私も、捜しに行ったの。でも、何処にもいなかった…。
だから、だからお願い!一緒に来て!『ヒトリかくれんぼ』したら見つかると思うの!お願い!ま…い…。うぅっ。」
―――――ドサッ。
美紗は、崩れ落ちてしまった。
――ここで引き受けなかったら私達は、どんな運命になっていたのだろうか――
「わかった。私、手伝うよ!きっと見つかるよ!」
「舞が行くなら俺も行く。舞になにかあったら困るしな!」
「雅人…。ありがとう。」
「僕も、行きます。美紗さんの役に立てるなら…。ハッ!」康彦君は、慌てて口をふさいだ。
「康彦君…私のためにありがとう!」
私と雅人が悟君を見つめる。
「わーった、わーった。行きます、行きます。まぁ、いざという時は俺がパンチぶちのめすしな。」
最初のコメントを投稿しよう!