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「二人ともおまたせー!」
と、元気よく手をふりながら、歩いてくる人影が一つ、その後ろに別の人影が二つ。
先頭にいるのは、黒髪のツインテールにガラス製の鈴の髪飾りをしている少女、零崎鈴織【ゼロザキスズオリ】。
右側に立っている眼鏡をかけた学生服の少年は、左側に立っている二つ結びのセーラー服の少女に、鈴織に聞こえないように話し掛けている。
「実織【サネオリ】、僕もう鈴織ちゃんのテンションについていけないような気がして来たんだけど…」
若干、うんざりした表情を浮かべながら。
「え?そう?あたしは楽しいよ、空識【カラシキ】」
対称的に、少女は朗らかに笑いながら返す。
このふたり、顔がよく似ている。
二つの名前は零崎空識と零崎実織。
二人は実の姉弟、それも双子なのだ。
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