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「善いですよ。約束ですね」
「はい、約束です」
砂煙が完全に晴れる
「あら、一人しかいないわね。もう一人はどうしたの?」
紫雉が天識を見る
「あなたに教える義理はありませんね」
「ふうん。まあどうせ私の術から逃れようとしてるんでしょ?
無駄よ。これは術なんかじゃなくて本当に起きてることなんだから」
そう言って尻尾をジェットコースターにぶつけると、激しい音と共に破片が舞った
愉しそうに紫雉が笑い出す
「確か、紫雉とか言いましたよね」
そんな紫雉に天識は話しかける
「たとえあなたが最後の大隊の幹部である大鎌を持った女吸血鬼だったとしても
僕達は家賊を傷つけたあなた達を許しはしません。
必ず殺します」
巨大な悪魔となった紫雉に臆する事なく天識は挑発する
今の天識の役割は決まっている
敵の意識を夢識から遠ざけ、一秒でも多くの時間を稼ぐこと
「なら、やってみればいいわ」
巨大な悪魔に対して、ちっぽけな鬼は構える
「言われなくても。それにあなたが幹部であるヴェアヴォルフなら、僕は少佐殿だ」
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