悪夢

14/32
前へ
/347ページ
次へ
上から振り下ろされる巨大な腕を、天識は転がるようにして避けた 地面が揺れ轟音が響くが、天識は動き続ける 「はぁ、はぁ…」 体力は限界に近い それでも天識は時間を稼ぐために逃げる 本気を出せばもう少し楽だっただろう だが天識達は勝つためにここに来ている 敵の手のひらとも言えるような術中で、奥の手を見せるようなことはできない 多くの言葉は交わさなかったが、夢識とそう約束した そして夢識も、約束通り紫雉の術を破る策を考えているだろう 苦戦を強いられていても、天識はそれを守り、疑わない 「ああもう!!めんどくさいわね!!」 なかなか捕まらない天識に業を煮やしたのか、紫雉が近くのアトラクションを破壊する そしてその破片を天識に向かって投げた
/347ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加