プロローグ

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ずぶ濡れの男は口を開いた。 “まだ、着けてたんだな” 男は反射的に耳を押さえる。 “俺たちの証をよ” 男の両耳には対になった翼のイヤリングが煌めきを放っていた。 “黙れ!!” 怒号と共に男は刀を振り降ろした。 刀はずぶ濡れの男を斜めに薙いだ。 が―― 致命傷にはならなかったのだろう。 ずぶ濡れの男はナイフを突きだした。 “あばよ” 男の胸にナイフが突き刺さった。
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