プロローグ

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“家賊にならないかい?” いつも通り人を殺してる時、突如としてその男は現われた 血まみれの自分達を見ても顔色一つ変えず、それどころか笑顔を向けてくる “双子とは珍しいね けど 二人きりは寂しかったろう?” 人に笑顔を向けられたのは、数年ぶりかもしれない 隣を見た 同じような顔も自分を見つめていた 二人で分けた父の形見のイヤリングがキラキラと光っている そして再び、男を見る “君たちは二人きりで生きなくていいんだ” その言葉は、二人の心の深くに響く 男が両手を差し出す その両手に、血まみれの手を重ねた こうして二人は、零崎になった
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