4090人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ……うぅ……」
リア充娘――リア子(俺命名)は怯えた表情でこっちを見上げてやがる。
やばい、本気可愛い。何脅そうとしてんの俺。絶対俺の方が悪いじゃねぇかもう死ねッ! 俺死ねッ!
……じゃ、ないんだっての。
リア子に言うべき事は言ってやらないと、今後も永遠にからかわれ続けるかもしれないんだぞ!
それでいいのか! 否! よくない!!
であれば、俺の行動はもう限られてくるだろうがッ! 迷うな俺ッッ!!
「ああああああの、あの、ですねぇ……? 貴方その、えっと……ま、まぁ、色々と言いたい事はあるのかも、しれないですけどね? ハイ……エヘヘ」
……ヨッエー……。俺超よえー……。
いやだって!! イメージと現実はやっぱ違うって!!
相手を目の前にしてイメージ通りの台詞が吐けるような、カッコイイ主人公キャラじゃないわけよ!!
俺この小説じゃ主人公だけど、でも、全然カッコイイとことかないから、その辺わきまえて続きは読んでくれよ!?
「そちら様の事情は……どうあれ、ね? た、他人を、バカにしたり、貶したりする行為が正当化される理由など、あり得んってぃでしょ……? そ、そうでしょ??」
「は……はぁ……」
やべぇ吐血しそう。緊張のあまり「グボァッ!!」て血吐きながら俺倒れそう。
栄太、稜、俺がいなくなっても……立派に非リア充やるんだぞ……。
リア子の頭上には、?マークが浮かんでいる。
「何言ってんだキンモィなコイツ」みたいな事思ってやがるんだろうな!
「あ、あんまり男を、ば、バカにすると……ですね……犯す――」
言いかけて、俺は慌てて修正する。
「お、おか、おおおお、おか、お母さんに言いつけてやるんだから! ばーかばーか!!」
首を吊りたくなった。
最初のコメントを投稿しよう!